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2016年8月14日日曜日

青春も断捨離か



まとわりつくように生きていた
私を捨てて、
日本を捨てて、
男と渡米してしまった友と
再会した。
随分と長い時が流れた。
私一人が帰ってきてよと叫んでみたところで、
どうにもならなかった。
高校の同期生達の押しがあって果たされたのだ。


集った14名。
13名で、彼女の記憶を呼び戻す作業だった。
記憶喪失のような友。
既に米国での暮らしの方が長くなっている。
今では夢も英語で見るそうだ。


思えば、
あの日、
彼女に言えば良かった。
「IQ150の男に騙されているのよ!」
彼女の家の2階、
彼女の部屋の、
彼女の机の上で、
ラーメンが嫌いな彼女と
天ぷらうどんをすすった。
大学4年生の時だった。
彼女はほんの少し、その男と共に生きていくことに迷いがあった。
でもほんの少しだった。
彼女が、ほぼ決心していることは、わかった。
それで、私は何も言わなかった。
今でも時々、あの時が分かれ道だったなと思う。
和柚庵
水仙をニラと間違えて、食らって食中毒を起こしたというニュースが流れる時、
スーパーでアロエの入ったヨーグルト を見る時、
私はいつも彼女を思い出している。
彼女は、庭にある長ネギを取ってくるように母親に言われた夜、
誤って水仙をとってきて、食べてしまって腹痛を起こしたと言っていたから。
椅子の上に載っていた熱いオーブンの網の上に座って火傷をした時に、アロエを貼り付けたら、跡にならなかったと言っていたから。
Don don din don shubi da don Oh deh ・・・Oh!
Don don din don shubi da don Ah deh din don shubi da don
(小林亜星 夜がくる から引用)
よろこびがある
かなしみがある
明日がある
サントリーをみんな飲んでいた。
彼女は教室で、
虫の生まれ変わりだとも言った。
人に踏まれた記憶があると。
私の前世は、
やはりドラキュラだったのだろうか。
予定通りテーブルの上の電球を消してもらった。
すると、枝豆もお造りもまるで見えなくなった。
幹事様が身につけていたエプロンを外して、電気の傘に巻きつけて光をやわらげてくれた。


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